自分が選ぶスピッツの4曲(30周年)
今年はどうやらスピッツの結成30周年ということで3枚組のベスト盤がでたりするなどいろんな動きがあるようです。新しいアルバム「醒めない」も7/27にでるとのこと。最近のはそんなに聴いていないのですが、個人的に好きな曲をまとめておきます。聴いてみてください。偏ってますけど。
惑星のかけら
3rdアルバム「惑星のかけら」の1曲目。「骨の髄まで愛してよ 僕に傷ついてよ」というフレーズが強烈すぎました。ラウドなイントロに続いて変態的な視点で心情が語られるんですけど、それこそが草野マサムネの真骨頂。人間のドロドロした部分が夢のようにポップに昇華していく様がちょっと狂ってます。
スピッツの曲はだいたい君と僕という2者しかでてこない。「僕」側のいきすぎたストーカーチックな妄想が甘美に閉じ込められていて、その危ういところが好きだったりします。
日なたの窓に憧れて
これもアルバム「惑星のかけら」から。恋に落ちて盲目になる瞬間をこれほど歌っている歌を知らない。「君が世界だと気づいた日から 胸の大地はまわりはじめた」という、他のすべてを否定するパンチライン。「君」の絶対感が凄すぎて、これはもうゴスペルですよ。最高の妄想片想いソング。
運命の人
「フェイクファー」に収録。「でもさ 君は運命の人だから 強く手を握るよ」という歌詞が屈託なくていい。「人生の意味がわかった」ところでこの歌詞に続くんですけど、このちょっと視点が変わっているところも好き。サビの「I need you」のところは裏読みしたくなるくらいのストレートさなんだけど、それが気持ちいい。
「フェイクファー」は「惑星のかけら」に並んで好きなアルバムなのですが、この2枚は似てるけど違う、違うけど似てる、という不思議な印象です。
スピカ
シングル「楓」のカップリング。なんかCMの曲にもなったんだっけな。妄想の中に現実が入ってきた綻びをなんとかしようという曲に聴こえます。盲目状態から素に戻りつつも「幸せは途切れながらも続くのです」という宣誓が力強いんだけども、諦めのように聴こえるところもあって、それはそれで達観したポジティブさがあっていい。
もちろん「青い車」とか「ロビンソン」とかもいいんですけどね。草野マサムネの歌詞から垣間見える変態的な個人的欲求がにじみでているこういった曲が好きです。「ロビンソン」の「誰もさわれない2人だけの国」とかサラっとロマンチックに(聴こえるように)歌ったりしてますけど、実際の妄想はこういうことだと。性的メタファーがいきすぎて逆に綺麗に思える世界。
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