cero「Obscure Ride」
ceroの新譜を購入して、ずっと聴いてます。
傑作ですなあ。
後々にこれ聴いたら2015年を思い出すだろうなあという1枚。
最初の感想は「D'angeloかよ…」ってくらいのリズムコンシャスな1枚です。
J Dillaぽくあったり、正統なシティポップスだったり、アフロビートだったり
ATCQだったり、ジャズだったり、甘茶ソウルだったりするんですけど、どれも最高。
インタビューとかみると、いつも感じるあの感じ(=いけすかない)もあって
安心するのですが、全2作に収録されてる曲との関係性まで考えられてるらしく
そのあたりになにかSFぽいものを感じてしまった。
意識高い。
このアルバムを聴いてから前作の「My Lost City」を聴くと不思議な気持ちになる。
この感じはあれ。
小沢健二のアルバム聴いてる感じに近い気がします。
どのアルバムも全然違う方向性なのに、どれも不思議と好きという。
「My Lost City」は自分にとっては壮大なファンタジーで、なんというか
3.11以降のセンチメンタルが音楽的に昇華されたような気持ちで聴いてるのですが
今作を聴いてからだと、そのファンタジー的なフィクションが際立ちます。
なんだろうこれ。
たぶん、「Obscure Ride」がすごい現実感のある部分とファンタジーの部分をいったり
きたりしているような感じがあるからだと思います。
「Yellow Magus」と「Orphans」の間に「Summer Soul」があって、日常的な非現実的現実
を語る曲があって、最後に「FALLIN'」があって。
うまく言えないけど、別の世界線でのポップスを集めましたっていう雰囲気。
とか、ちょっとへんな具合に意識もしてしまうのですが
普通に超良質なブラックミュージックとして、車でも運転しながら聴くのに最高だと思います。
自分の趣味とあいまって、一番好きなceroだ。
でもあれ。
「Yellow Magus」はシングルのアレンジのほうがいいな。
こっちのは「クセが強い」(千鳥)的なところを第一印象で感じてしまうくらい。
そしてDVDをみると、やっぱり残念な気持ちになる。
なぜだ。
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